お客様の Dropbox チーム アカウントで今後予定されているファイル システムのアップデートについて
この記事では、Dropbox Standard、Business、Advanced、Business Plus、Enterprise のチームで利用できるアップデートについて説明しています。
概要
Dropbox は現在、チーム フォルダがより整理され簡単に使えるようにするため、チーム フォルダの構造を更新しています。この記事では、移行前のチェックリストと手順を提供するとともに、アップデートにより発生する可能性のある問題について説明しています。このアップデートではファイル パスが変更されるため、 API インテグレーションが中断される可能性があることに注意してください。
ファイル システムのアップデート前にすること
移行前および移行中の問題を最小限に抑えるために、チーム全員(チームの管理者、メンバー、アプリ開発者を含む)が移行前チェックリストの指示に従うようにしてください。アップデートの進行中はアクセスが制限される可能性があります。
移行前のチェックリスト
☑デスクトップとモバイルで Dropbox の最新バージョンにアップデートする。
- Dropbox デスクトップ アプリがバージョン 197 以降で実行されていることを確認します。最新バージョンにアップデートする方法については、こちらをご覧ください。
- Dropbox モバイル アプリがバージョン 380 以降で実行されていることを確認します。Android と iOS でアプリをアップデートする方法をご覧ください。
- API コールの失敗を防ぐため、サードパーティのアプリまたはカスタム API インテグレーションをそれぞれの最新バージョンにアップデートします。
- ショートカットを再び使用するには、古いリンクを削除して新しいリンクを作成する必要があります。
- Windows クイック アクセス リンクとMac エイリアスを作成する方法は各リンクからご覧ください。
- Dropbox for Salesforce アプリをご使用の場合は、1.700 以降のバージョンが実行されていることを確認してください。
☑ファイル パスの変更を処理するためにファイル設定と権限を管理する。
注:Windows のパソコンではファイル パスに 260 文字の上限があり、この上限を超えるとファイルを開けなくなります。アップデートでは、最上位フォルダを含む完全なフォルダ パスが公開されるため、文字数の上限を超える可能性があります。ユーザーは、フォルダ パスの長さを判断するためにチーム管理者にフォルダ パス レポートを依頼し、次の操作を行う必要があります。
- フォルダ名のサイズを縮小する。
- サブフォルダをルートに近づけて、ファイル構造をフラット化する。
- グループ ポリシー「Win32 の長いパス名を有効にする」を使用して、Windows regkey で長いファイル パスを有効にするよう設定します。これは Microsoft 365 ファイルでは機能しないことに注意してください。
- 可能であれば、インテグレーションのファイル パスを絶対パスから相対パスに切り替えてください。
- ファイル パスが変更されると、ブラウザの URL と絶対リンクは壊れます。相対リンクに切り替えると、アップデートの後にパスを再設定する必要がなくなりますが、アップデート後もファイル パスをいつでも手動で設定できます。
- チーム アカウントのアプリ開発者は、「Dropbox-API-Path-Root」ヘッダーで "/files/list_folder" を使用してルートを設定し、path に空の引用符(“”)を設定することで、チーム スペースのコンテンツをリストアップする必要があります。
- アプリがメンバー フォルダにあるチーム フォルダへの絶対パスを使用していて、「Dropbox-API-Path-Root」が設定されていない場合、チームがアップデートされると、それらのファイル パスでチーム フォルダを見つけることはできなくなります。
- フォルダ ID を使用してチーム フォルダのコンテンツにアクセスしても、関連するルートが必要なため失敗します。インテグレーションを Dropbox の最新版にアップデートする方法について詳しくは、こちらをご覧ください。
重要:Dropbox フォルダをデフォルトのドライブ以外の場所に保存するには、その場所からファイルを読み取ったり、その場所にファイルを書き込んだりする権限が必要です。適切な権限がないのにデフォルト以外の場所を設定しようとすると、Dropbox で問題が発生したためファイルを再同期する必要があるというエラー メッセージが表示されます。[OK]をクリックすると以下の操作を行えます。
- C:ドライブに新しいフォルダを作成する
- 古い Dropbox ファイルをフォルダ名「C:\Dropbox (チーム名) (OLD)」に移動する
☑チーム フォルダの選択型同期を管理する。
- チーム管理者は、チーム向け選択型同期を有効にして、チーム フォルダの同期をオンにする必要があります。サブフォルダの選択型同期は最上位フォルダと一致するものの、同期すべきでないユーザー フォルダが同期してしまうのを避けるために、チーム向け選択型同期はデフォルトではオフになっています。
選択型同期をオンにすると、アップデート終了後もフォルダがチーム メンバーのパソコンと同期されたままになり、メンバーが自分のパソコンでファイルにアクセスできるようになります。チーム管理者は、メンバーのパソコンに自動的に同期するように変更したいチーム フォルダすべてについて、そのフォルダ パス レポートを確認できます。
注:チーム管理者は、Dropbox サポートに問い合わせて、フォルダー パス レポートを生成できます。
☑アップデートに向けてデバイスを準備する。
- 開いているアプリをすべて閉じ、デバイスを再起動します。
- デバイスの再起動後に自動的に開いたアプリをすべて閉じます。
- ショートカットとサードパーティ製アプリのインテグレーションをすべて一時停止します。
- Dropbox デスクトップ アプリを一晩中起動したままにします。
予期せぬ問題を回避するために、アップデート中に Dropbox を使用したり、ファイルに変更を加えたりしないでください。アップデートが完了すると通知が届きますので、 Dropbox を通常どおり使用し続けることができます。
重要:開いているアプリケーションや Windows エクスプローラーによって使用されている Dropbox 同期ファイルに遭遇すると、移行が停止する可能性があります。Dropbox デスクトップ アプリケーションがバージョン 197 以降にアップデートされていることを確認し、ダイアログ ウィンドウで[やり直す]をクリックして移行を完了します。
ファイル システムのアップデート後にすること
アップデートが完了したら、チーム管理者とメンバーは、設定が適切に構成されていることを移行チェックリストに沿って確認するようにしましょう。
移行後のチェックリスト
☑サードパーティのオートメーション ファイル パスを新しい Dropbox フォルダ名に更新する。
このアップデート後は、Dropbox フォルダの名前が「Dropbox [チーム名]」から「[チーム名] Dropbox」に変更されます。
☑オフライン アクセスを許可するフォルダを選択する。
既存のチーム フォルダでは、新しいファイルに対して可用性設定がデフォルトで適用されます。移行後にフォルダをチェックして、オフライン アクセス可にする必要のあるフォルダがないかを確認します。
ヒント:同期時間短縮のため、ファイルを「オンラインのみ」に設定することをおすすめします。
☑チーム フォルダの選択型同期を管理する。
場合によっては、チーム メンバーは各自個別に選択型同期を有効にする必要があります。フォルダへのアクセス権を付与されたにもかかわらず Dropbox デスクトップ アプリに表示されない場合は、そのフォルダの選択型同期をオンにしてください。 必要に応じて、チーム管理者にフォルダ パス レポートを依頼し、サブフォルダの最上位フォルダを特定することもできます。
注:チーム管理者は、Dropbox サポートに問い合わせて、フォルダー パス レポートを生成できます。
☑ チーム メンバーにチーム フォルダの作成を許可するかどうかを選択します。
☑フォルダの共有権限を再確認する。
チーム メンバーにサブフォルダの共有を許可し、最上位チーム フォルダの共有は許可しない場合、チーム管理者は、最上位フォルダの[アクセスを管理]の設定を[管理者のみ]に設定し、サブフォルダの設定を[編集権限を持つチーム メンバー]に設定する必要があります。この設定は、チーム フォルダ ツリー内で波及効果があるためサブフォルダまで適用され、最上位コンテンツの管理設定には依存しません。アクセス管理設定について詳しくはこちらをご覧ください。
チーム フォルダのアクセス管理設定のデフォルトは、チーム フォルダが作成される場所によって異なります。
たとえば、新しいフォルダが以下の場所に作成される場合:
- 「/browse」に作成された場合、デフォルトにより編集権限のあるチーム メンバーに設定されます。
- 管理者によってコンテンツ マネージャー内に作成された場合、デフォルトにより[管理者のみ]に設定されます。
チームのファイル システムのアップデートのスケジュールを変更する方法
チーム管理者は、管理コンソールからアップデートの日付を変更できます。 手順は次のとおりです。
- dropbox.com で管理者のアカウント情報を使用してログインします。
- [管理コンソール]をクリックします。
- [設定]をクリックします。
- [チームのプロフィール]をクリックします。
- アップデートの予約日は[ファイル システムのアップデート]に表示されます。
- 最初のプルダウン メニューをクリックして、カレンダーに表示されている中から日付を選択します。
- 2 番目のプルダウン メニューをクリックして時刻を選択します。
よくある質問
この移行にはどれくらいの時間がかかりますか?
一般的に、移行期間は、最大のチーム フォルダ ツリー内のチーム メンバーの合計数に応じて直線的に増加します。チームによっては移行が完了するまでに数日かかる場合がありますが、これはチーム フォルダ ツリーが非常に大きいチームのみに当てはまります。
「Dropbox アカウントを同期できません」というエラーを修正するにはどうすればよいですか?
Windows を使用している場合は、同期プロセスを停止させる移行の問題が発生する可能性があります。このエラーが発生した場合、同期ステータスを確認すると、 [Dropbox アカウントを更新しています]または[データベースをアップグレード中]と表示されます。これは、アップデート実行中にアプリケーションが開いていて、そのアプリケーションが Dropbox の使用を試みている場合に発生します。
この問題を解決するには、いくつかの方法があります。Dropbox に同期の開始を許可する各オプションを試した後は、同期が開始するまで数分ほどお待ちください。数分経っても Dropbox が同期を開始しない場合は、次のオプションで続行します。
- デバイスを再起動します。デバイスが再起動したら、Dropbox を開く前にすべてのアプリを閉じてください。
- Dropbox からログアウトし、再度ログインします。
- Dropbox からログアウトし、 Dropbox フォルダの名前を変更するか削除します。その後、再度ログインします。
問題が解決されると、同期ステータスが進行中に変わります。同期するファイルがたくさんある場合は、Dropbox アカウントからログアウトすることで同期時間を短縮できます。再度ログインしたら、必要なフォルダのみを同期するように選択型同期設定を行います。
個人用フォルダとは何ですか?
ファイルシステムのアップデート後、各チーム メンバーには個人用フォルダが与えられます。このフォルダには、そのチーム メンバー本人のファイルと、そのチーム メンバーと共有されているファイルが保存されます。このフォルダは「/[チーム名] Dropbox/[チーム メンバーの名前]」から見つけることができます。ファイル システムのアップデート後にコンテンツをチームと共有する方法について詳しくは、こちらをご覧ください。
チーム フォルダには他にどのような変更がありますか?
- チーム フォルダがメンバー フォルダから Dropbox チーム スペースに移動されます。
- チーム フォルダの名前を変更すると、そのフォルダは他のすべてのチーム メンバーにも変更後の新しい名前で表示されます。
- チーム フォルダを作成するときに、誰と共有するか、いつ共有するかを選択できます。
- チーム メンバーは、[すべてのファイル]ページから[ファイルやフォルダの作成]または[ファイルとフォルダをアップロード]をクリックして、チーム フォルダにコンテンツを追加できます。
- チームの Dropbox 内のすべてのファイルは、メンバー各自のメンバー フォルダまたはチーム フォルダに整理されます。チーム ユーザーは、チームの Dropbox ルートにファイルを追加することができないため、代わりにフォルダにファイルを追加する必要があります。
- チーム管理者は、チーム フォルダを個人やグループと外部で共有できます。
- チーム外のユーザーとチーム フォルダを共有するには、[チーム外のユーザーと共有]の設定を[オン]に設定する必要があります。なお、この設定は管理コンソールで変更できます。なお、この設定は管理コンソールで変更できます。
- チーム内の誰かとフォルダを共有すると、共有したフォルダへのファイル パス名が表示されます。
モバイル アプリ ユーザーは、ファイル システムのアップデート後にどのようなアクションを実行できますか?
モバイル アプリ ユーザーは、チーム フォルダの作成と共有を行えますが、フォルダの移動、削除、名前変更、複製を行うにはデスクトップのウェブ ブラウザを使用する必要があります。